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報知映画賞ヒストリー

1976~1990 | 1991~2005 | 2006~2011

選考経過

【選考委員】
評論家・大久保賢一、評論家・小野耕世、評論家・品田雄吉、評論家・白井佳夫、評論家・新宮正春、作家・田中小実昌、評論家・田山力哉、評論家・林冬子、評論家・深沢哲也、評論家・渡辺祥子(50音順)の各氏、本紙映画担当記者3人の計13人。
■作品賞
本命なき戦いだった。読者票1位の「天と地と」は選考委員には不人気。「少年時代」「つぐみ」「櫻の園」の3作品が論議の中心になったが「(『少年-』は)風格はあるが、篠田作品としてはどうか」(白井)、「(『櫻‐』は)会話がみずみずしく、人の出し入れもうまいが、作品世界が小さい」(深沢)、「(『つぐみ』は)ヒロインつぐみが、ただのわがままにみえちゃった」(田中)など、積極的支持よりマイナス評価が目立つ、寂しいかぎりの論議展開。「櫻-」が3作品による決選投票で約半数の選考委員票を獲得したが「本来ならベストテンの7、8位あたりにくるべき小品。ほかにないのだから仕方がない」という“消去法”の受賞だった。
■監督賞
作品賞で「櫻-」に敗れた「つぐみ」の市川準が「CM界からやってきて試行錯誤しながら、この作品でひとつ突き抜けた」(白井)と好感を集めた。「少年時代」篠田正浩、「安心して老いるために」羽田澄子、「死の棘」小栗康平、「白い手」神山征二郎、「浪人街」黒木和雄、「てなもんやコネクション」山本政志、「バタアシ金魚」松岡錠司と、対抗馬が分散したのにも助けられた。
■主演男優賞
こちらも本命なく、票が割れた。選考委員から推す声が出たのは「浪人街」「われに撃つ用意あり」の原田芳雄、同じく「浪人街」の石橋蓮司、「鉄拳」の菅原文太、「さらば愛しのやくざ」の柳葉敏郎、「マリアの胃袋」の柄本明、「死の棘」の岸部一徳ら。投票では「久々に顔も体もすっきりした」(大久保)文太の復活ぶりが人気を集め、読者票26位から急浮上。小差で石橋を上回った。
■主演女優賞
「化粧を落として、あんなにきれいな女優は初めて」(渡辺)という「死の棘」の松坂慶子と「牧瀬里穂と対の主演で、作品を支える大きなファクターになった」(大久保)「つぐみ」の中嶋朋子の一騎打ち。松坂が読者票2位の余勢をかって圧勝した。
■助演男優賞
主演賞を逃した石橋が「われに撃つ用意あり」の演技に加え、助演候補で再浮上。「一度も賞をもらっていない人。この辺で認めてあげるべき」(田山)など“応援”相次ぎ、選考委員の過半数を超える票を集めた。「あげまん」の宝田明、「さらば愛しの-」の柳葉が続いた。
■助演女優賞
こちらも主演賞を逃した中嶋が再び候補にあがり、「浪人街」の樋口可南子と一騎打ちとなった。「情感のあるいい芝居をするのに、いつもハダカばかり注目される気の毒な女優」(渡辺)と“同情票”? を集めた樋口がふり切った。
■新人賞
「スケールの大きい演出造形力」(白井)の松岡が読者票ダントツの牧瀬を猛追。2人受賞とすることで落ち着いた。俳優では「最近珍しい初々しさ」(深沢)の「櫻の園」の宮沢美保が選考委員の人気を集めたが、牧瀬の読者票をくつがえすまでにはいたらなかった。
■海外作品賞
「恋のゆくえ」「冬冬(トントン)の夏休み」「マグノリアの花たち」「悲情城市」「グッドフェローズ」と、選考委員の好みが出たが、投票では「スポーツ新聞の選ぶ賞にふさわしい」(本紙記者)「フィールド・オブ・ドリームス」が高い読者票に支えられて圧勝した。

第15回 受賞者発表の紙面

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読者投票ベスト10

作品賞
  • 1.天と地と(角川春樹)
  • 2.少年時代(篠田正浩)
  • 3.あげまん(伊丹十三)
  • 4.稲村ジェーン(桑田佳祐)
  • 5.オーロラの下で(後藤俊夫)
  • 6.病院へ行こう(滝田洋二郎)
  • 7.バタアシ金魚(松岡錠司)
  • 8.白い手(神山征二郎)
  • 9.つぐみ(市川準)
  • 10.タスマニア物語(降旗康男)
監督賞
  • 1.桑田佳祐「稲村ジェーン」
  • 2.角川春樹「天と地と」
  • 3.篠田正浩「少年時代」
  • 4.松岡錠司「バタアシ金魚」
  • 5.北野武「3-4x10月」
  • 6.黒澤明「夢」
  • 7.伊丹十三「あげまん」
  • 8.市川準「つぐみ」
  • 9.小栗康平「死の棘」
  • 10.滝田洋二郎「病院へ行こう」
主演男優賞
  • 1.榎木孝明「天と地と」
  • 2.真田広之「病院へ行こう」「リメインズ」
  • 3.役所広司「オーロラの下で」
  • 4.加勢大周「稲村ジェーン」
  • 5.原田芳雄「浪人街」「われに撃つ用意あり」
  • 6.田中邦衛「タスマニア物語」
  • 7.津川雅彦「あげまん」「天と地と」
  • 8.中井貴一「激動の1750日」ほか
  • 9.奥田瑛二「式部物語」
  • 10.森繁久彌「流転の海」
  • 10.西田敏行「釣りバカ日誌2」
主演女優賞
  • 1.宮本信子「あげまん」
  • 2.松坂慶子「死の棘」
  • 3.薬師丸ひろ子「病院へ行こう」「タスマニア物語」
  • 4.佐久間良子「遺産相続」
  • 5.牧瀬里穂「つぐみ」「東京上空いらっしゃいませ」
  • 6.浅野温子「天と地と」
  • 7.斉藤由貴「香港パラダイス」
  • 8.清水美砂「稲村ジェーン」
  • 9.岩下志麻「極道の妻たち最後の戦い」
  • 10.樋口可南子「浪人街」
助演男優賞
  • 1.津川雅彦「天と地と」「あげまん」
  • 2.大地康雄「病院へ行こう」
  • 3.渡瀬恒彦「天と地と」
  • 4.ビートたけし「3-4x10月」
  • 5.真田広之「つぐみ」
  • 6.石橋蓮司「浪人街」
  • 7.的場浩司「稲村ジェーン」
  • 8.佐藤浩市「チャイナシャドー」ほか
  • 9.緒形直人「タスマニア物語」
  • 10.田中邦衛「浪人街」「タスマニア物語」
助演女優賞
  • 1.浅野温子「天と地と」
  • 2.小川真由美「遺産相続」「白い手」ほか
  • 3.中嶋朋子「つぐみ」
  • 4.薬師丸ひろ子「病院へ行こう」「タスマニア物語」
  • 5.桜田淳子「オーロラの下で」「白い手」
  • 6.原田美枝子「釣りバカ日誌2」「式部物語」
  • 7.香川京子「式部物語」
  • 8.樋口可南子「浪人街」
  • 9.財前直見「天と地と」
  • 10.かたせ梨乃「極道の妻たち」「流転の海」
新人賞
  • 1.牧瀬里穂「東京上空いらっしゃいませ」「つぐみ」
  • 2.加勢大周「稲村ジェーン」
  • 3.高岡早紀「バタアシ金魚」
  • 4.桑田佳祐監督「稲村ジェーン」
  • 5.清水美砂「稲村ジェーン」「遺産相続」ほか
  • 6.別所哲也「クライシス2050」
  • 7.的場浩司「稲村ジェーン」
  • 8.筒井道隆「バタアシ金魚」
  • 9.裕木奈江「曖・昧・Me」
  • 10.村松美香「リメインズ」
海外作品賞
  • 1.ダイ・ハード2(レニー・ハーリン)
  • 2.ゴースト/ニューヨークの幻(ジェリー・ザッカー)
  • 3.フィールド・オブ・ドリームス(フィル・アルデン・ロビンソン)
  • 4.バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3(ロバート・ゼメキス)
  • 5.いまを生きる(ピーター・ウィアー)
  • 6.ニュー・シネマ・パラダイス(ジュゼッペ・トルナトーレ)
  • 7.恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ(スティーヴ・クローヴス)
  • 8.レッド・オクトーバーを追え!(ジョン・マクティアナン)
  • 9.ステラ(ジョン・アーマン)
  • 10.グッドフェローズ(マーティン・スコセッシ)