
タモリが「いいとも!」で片岡鶴太郎を“出前表彰”
第13回(1988年12月26日)@東條会館(東京・半蔵門)
「となりのトトロ」の宮崎駿監督が報知映画賞史上初めて、アニメ作品で監督賞に輝いた。「火垂るの墓」と2本立て上映だった劇場公開での配給収入は5・9億円(興収約10億円)。「もののけ姫」(97年)以降のメガヒット連発を考えるともの足りなく見えるが、前作の「天空の城ラピュタ」(5・8億円)とほぼ同じヒットで、宮崎作品の人気が定着したことを証明した。
翌年4月に地上波で初放送され、視聴率21・4%を記録。公開から20年たった08年7月までに計11回も放送された。20%を切ったのは95年12月(18・1%)と08年7月(17・6%)の2回だけという人気ぶり。繰り返しテレビ放送されたことで、トトロは世代を超えて愛されるキャラクターへと成長した。
宮崎監督は「魔女の宅急便」(89年)の製作の合間を縫って表彰式に出席。「本当はここにいちゃいけないんです。スタッフは今ごろ机にかじりついてるんです」会場では「バカヤロー!」で主演女優賞の安田成美と4年ぶりに再会した。安田は「風の谷のナウシカ」(84年)で7611人の応募から“ナウシカ・ガール”の座をつかみ、主題歌で歌手デビュー。「お久しぶりです」と安田が頭を下げると、監督は「随分やせたなぁ。全然分からなかったよ」と笑顔を見せていた。
「異人たちとの夏」(大林宣彦監督)で助演男優賞の片岡鶴太郎は同時刻に行われたフジテレビ系「'88笑っていいとも!特大号」の生放送に出演するため表彰式を欠席。代って番組内で異例の“出前表彰”が行われた。司会のタモリが表彰状を代読。最後に「報知新聞社 社長 森田一義」と一言付け加えるパフォーマンスも見せて盛り上げた。この模様はゴールデンタイムに全国の茶の間に放送されると同時に、会場でも同時中継されて、例年以上の盛り上がりを見せた。
第13回の受賞者・受賞作
- ■作品賞
- 「TOMORROW/明日」黒木和雄監督
- 「こういう場に来たことは1度もなかった。内容は決してマイナーじゃないから多くの人に見て欲しい」
- ■監督賞
- 宮崎駿「となりのトトロ」
- 「『-トトロ』は『天空の城ラピュタ』の続編を…という注文を断って、私がやりたいことをやった作品」
- ■主演男優賞
- 真田広之「快盗ルビイ」
- 「『誰でもやれそうだけど真田にしか出来ない動きを』と要求していただいた(和田誠)監督に、ただ感謝です」
- ■主演女優賞
- 安田成美「バカヤロー!」
- 「本当にあの映画で(賞を)もらっていいのかなって感じ。オムニバスだし、たった1週間の突貫作業で撮ったんです」
- ■助演男優賞
- 片岡鶴太郎「異人たちとの夏」
- 「うれしいの一言ですね。映画化が5年前なら(あの役は)ボクじゃなかっただろうし、3年後でもボクじゃない」
- ■助演女優賞
- 石田えり「華の乱」「ダウンタウンヒーローズ」「嵐が丘」
- 「報知映画賞は『遠雷』で新人賞を頂いて以来、7年ぶり。ホップ(新人賞)ステップ(助演)の次はもちろんジャンプ(主演)と行きたいですね」
- ■新人賞
- 西川弘志「郷愁」
- 「デビューしたときから早く親離れしたいと思ってました。弘志の父親が西川きよしと言われるように頑張りたい」
- ■海外作品賞
- 「ラスト エンペラー」ベルナルド・ベルトリッチ監督
