
主演女優賞総なめ! 寺島しのぶ 史上4組目の親子受賞
第46回(2004年2月6日)@イイノホール(東京・内幸町)
「赤目四十八瀧心中未遂」「ヴァイヴレータ」の2作で大胆な濡れ場にチャレンジした寺島しのぶが、主演女優賞に輝いた。母の富司純子も「おもちゃ」「ドリームメーカー」で第42回の助演女優賞を獲得(その後49回でも助演女優賞)。ブルーリボン賞では中村鴈治郎・玉緒、三國連太郎・佐藤浩市、緒形拳・直人に次ぐ4組目の親子受賞、母娘では初めてのケースになった。授賞式は名古屋での舞台公演が重なったため残念ながら欠席。代わりに「赤目四十八瀧心中未遂」で共演した大西滝次郎が「僕にとってはデビュー作。このような素晴らしい賞を受賞する女優さんと一緒にやれたことは、僕にとっても財産になると思います」と壇上であいさつした。
「赤目四十八瀧心中未遂」は、寺島にとって忘れられない作品になった。報知映画賞でまず主演女優賞を受賞すると、日刊スポーツ映画大賞、毎日映画コンクール、キネマ旬報ベスト・テンと主要な映画賞の主演賞を文字通り総なめ。ブルーリボン賞を手にし、その勢いでメジャー作品以外では受賞は厳しいとされる日本アカデミー賞でも最優秀主演女優賞を獲得した。
報知、日刊、毎コン、キネ旬、ブルーリボン、そして日本アカデミーの6つの映画賞すべてで主演賞を受賞したのは96年に「Shall we ダンス?」で役所広司が達成して以来7年ぶり。女優では90年に松坂慶子(「死の棘」)が6冠に輝いて以来13年ぶりの快挙だった。
「日本人俳優の力量を海外に見せつけ、希望を与えた」と満場一致で特別賞を受賞したのは、「ラスト サムライ」で第76回米アカデミー賞助演男優賞にノミネートされた渡辺謙。残念ながらアカデミーでの快挙はならなかったが、その後も「硫黄島からの手紙」などハリウッド作に次々と出演。第79回アカデミーではプレゼンターとして壇上に立つなど、完全にハリウッドスターの仲間入りを果たした。
第46回の受賞者・受賞作
- ■作品賞
- 「赤目四十八瀧心中未遂」荒戸源次郎監督
- (第32回の「どついたるねん」はプロデューサーとして作品賞を受賞)「あのときとはまた立場が違いますから」
- ■監督賞
- 森田芳光「阿修羅のごとく」
- (第26回の「家族ゲーム」以来20年ぶり2度目の監督賞に)「これでだいぶ、取っていないことがばれてしまった(苦笑)」
- ■主演男優賞
- 西田敏行「釣りバカ日誌14」「ゲロッパ!」
- (前年に心筋こうそくで倒れたが)「『ゲロッパ!』も『釣りバカ―』も両方とも遺作にはしたくなかった。倒れたときに思わず考えました。お通夜で言われると、語感が悪くて…。何とか生き延びてやろうと思って、お陰で元気になりました」
- ■主演女優賞
- 寺島しのぶ「赤目四十八瀧心中未遂」「ヴァイブレータ」
- ■助演男優賞
- 山本太郎「MOON CHILD」「ゲロッパ!」「精霊流し」
- 「もううれしくて、倒れそうです。選んでくれた記者さんに唇がちぎれそうなくらいのチューをしたい」
- ■助演女優賞
- 大楠道代「座頭市」「赤目四十八瀧心中未遂」
- 「ノミネートしていただくだけでうれしかったけど、壇上に上がると特別な思いがあります」
- ■新人賞
- 石原さとみ「わたしのグランパ」
- 「こんなに深くて大きな賞、それも一生に1回しかもらえない新人賞をいただけたなんて本当にうれしい」
- ■外国映画賞
- 「インファナル・アフェア」アンドリュー・ラウ監督
- ■特別賞
- 渡辺謙「ラスト サムライ」
- 「こんなに浮き沈みの激しい年は、生涯の中でもめったにないと思う」
- 邦画ベスト10
- 赤目四十八瀧心中未遂(荒戸源次郎)
- 阿修羅のごとく(森田芳光)
- ヴァイブレータ(廣木隆一)
- 美しい夏キリシマ(黒木和雄)
- 踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!(本広克行)
- ゲロッパ!(井筒和幸)
- 座頭市(北野武)
- さよなら、クロ(松岡錠司)
- ジョゼと虎と魚たち(犬童一心)
- わたしのグランパ(東陽一)
- 洋画ベスト10
- インファナル・アフェア(アンドリュー・ラウ、アラン・マック)
- 8マイル(カーティス・ハンソン)
- キル・ビル(クエンティン・タランティーノ)
- シカゴ(ロブ・マーシャル)
- 戦場のピアニスト(ロマン・ポランスキー)
- デブラ・ウィンガーを探して(ロザンナ・アークエット)
- ファインディング・ニモ(アンドリュー・スタントン)
- ボウリング・フォー・コロンバイン(マイケル・ムーア)
- ラスト サムライ(エドワード・ズウィック)
- 猟奇的な彼女(クァク・ジョヨン)
(50音順)