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ブルーリボン賞ヒストリー

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佐藤浩市が親子2代の主演男優賞

第45回(2003年2月18日)@イイノホール(東京・内幸町)

 「三國も取ってますし。一番欲しい気持ちの強い賞でした」父・三國連太郎が2度獲得した主演男優賞を、佐藤浩市が「KT」「うつつ」の2作品で手にした。

 第24回に「青春の門」「マノン」で新人賞を受賞。親子2代での受賞はブルーリボン2組目だった。当時のインタビューでは「何年か後、三國さんをつぶせる力をつけた時に共演したい」と鼻っ柱の強いところもみせていた佐藤は、「(当時は)親子2代での受賞は初めてと言われ『映像の歴史は短いから今後は何度も出てくるだろうな』と思いながらも『オヤジも取った賞だ』と思うと熱いものがあった」と振り返った。

 三國が初めて主演賞を取ったのは、佐藤が生まれた2か月後。「自分もこの賞(主演男優賞)をいつか取りたい」新人賞のころに芽生えた気持ちは、21年たって念願叶った。司会の天海祐希から「お父様も、佐藤さんと同じく新人賞と主演男優賞を受賞しています」と話しかけられると「彼は主演男優賞を2回取っているので、僕ももう一度呼んでもらえることもあるのかな、と」とポツリ。控え目に2度目の主演男優賞獲得を宣言した。

 作品賞に輝いた山田洋次監督初の時代劇「たそがれ清兵衛」は、国内の主要な6つの映画賞(報知映画賞、日刊スポーツ映画大賞、毎日映画コンクール、キネマ旬報ベスト・テン、ブルーリボン賞、日本アカデミー賞)の作品賞を完全制覇。似ているようで各映画賞とも個性があり、作品賞が完全にかぶったのは82年の「蒲田行進曲」(創設前の日刊以外すべて)、92年の「シコふんじゃった。」の2本しかない。10年周期のこの年、「たそがれ」が見事に達成した。

 高評価は国内だけにとどまらなかった。前年の「千と千尋の神隠し」と同じく、ブルーリボン賞と同時期に行われていた第53回ベルリン国際映画祭コンペ部門に出品。04年の第76回米アカデミー賞の外国語映画賞にもノミネートされた。いずれも受賞は逃したが、日本映画の実力を海外に強くアピールした。

第45回の受賞者・受賞作

■作品賞
「たそがれ清兵衛」山田洋次監督
■監督賞
崔洋一「刑務所の中」
「ノンバイオレンス、ノンセックスの新境地と言われるが、私はそうは思っていない。好きな映画を作ることが私の人生で必要なことです」
■主演男優賞
佐藤浩市「KT」「うつつ」
「来年も主演男優賞を取ったら、司会をやらなくてもすむのかなあ…というのは冗談ですけどね」
■主演女優賞
片岡礼子「ハッシュ!」
「撮ってからだいぶたつので戸惑っています。(前年の「脳動静脈奇形血管出血」の手術を乗り越え)これからもゆっくりと頑張っていきたいのでよろしくお願いします」
■助演男優賞
津田寛治「模倣犯」「仮面ライダー龍騎」など
「受賞できたのは皆様からの『愛』があったからです。このようなすごい賞を受賞できたことは僕にとっては人生の大事件。これからの僕にもらった賞だと受け止めて頑張っていきたい」
■助演女優賞
宮沢りえ「たそがれ清兵衛」「うつつ」
「この時代にホッとしたり、優しくなれたり、愛を意識したりできる作品に携われて幸せです。これからもすてきな監督に出会って、毎回はじめの一歩を忘れずに、1ミリぐらいの幸せを感じてもらえる人でいたい」
■新人賞
小西真奈美「阿弥陀堂だより」
「一生に一度しかもらえない新人賞をいただけて、緊張しながらもうれしく思っています」
中村獅童「ピンポン」
「30歳だけど今、スタートラインに立った。皆様にワクワクしてもらえるような役者になりたい。(新人賞から21年後に主演男優賞をとった佐藤浩市のように)21年後に主演男優賞でこの場にいられるようにがんばります」
■外国映画賞
「少林サッカー」チャウ・シンチー監督、リー・リクチー監督
■特別賞
故・深作欣二監督
「今でも振り返れば父が立っているような気がします。父の名前に恥じぬよう頑張っていきます」(長男で「バトル・ロワイアル2」の監督を引き継いだ深作健太氏からのメッセージ)
邦画ベスト10
AIKI(天願大介)
阿弥陀堂だより(小泉堯史)
命(篠原哲雄)
KT(阪本順治)
刑務所の中(崔洋一)
たそがれ清兵衛(山田洋次)
突入せよ! あさま山荘事件(原田眞人)
ハッシュ!(橋口亮輔)
ピンポン(曽利文彦)
笑う蛙(平山秀幸)
洋画ベスト10
アイ・アム・サム(ジェシー・ネルソン)
ギャング・オブ・ニューヨーク(マーティン・スコセッシ)
少林サッカー(チャウ・シンチー、リー・リクチー)
スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃(ジョージ・ルーカス)
友へ チング(クァク・キョンテク)
ビューティフル・マインド(ロン・ハワード)
息子の部屋(ナンニ・モレッティ)
モンスターズ・インク(ピート・ドクター)
ロード・オブ・ザ・リング(ピーター・ジャクソン)
ロード・トゥ・パーディション(サム・メンデス)

(50音順)

第45回に関する紙面

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2002年度 国内主要映画賞

第27回報知映画賞
  • 作品賞:たそがれ清兵衛
  • 監督賞:山田洋次
  • 主演男優賞:田辺誠一
  • 主演女優賞:宮沢りえ
  • 助演男優賞:石橋凌
  • 助演女優賞:菅野美穂
  • 新人賞:長嶋一茂
  • 海外作品賞:モンスターズ・インク
第76回キネマ旬報ベスト・テン
  • 日本映画作品賞:たそがれ清兵衛
  • 監督賞:山田洋次
  • 主演男優賞:真田広之
  • 主演女優賞:宮沢りえ
  • 助演男優賞:香川照之
  • 助演女優賞:北林谷栄
  • 新人男優賞:田中泯
  • 新人女優賞:小西真奈美
  • 外国映画作品賞:ロード・トゥ・パーディション
第57回毎日映画コンクール
  • 日本映画大賞:たそがれ清兵衛
  • 監督賞:平山秀幸
  • 男優主演賞:真田広之
  • 女優主演賞:大塚寧々
  • 男優助演賞:塚本晋也
  • 女優助演賞:宮沢りえ
  • 新人賞:中村獅童、市川実日子、金守珍監督
  • 外国映画ベストワン賞:鬼が来た!
第26回日本アカデミー賞
  • 最優秀作品賞:たそがれ清兵衛
  • 最優秀監督賞:山田洋次
  • 最優秀主演男優賞:真田広之
  • 最優秀主演女優賞:宮沢りえ
  • 最優秀助演男優賞:田中泯
  • 最優秀助演女優賞:北林谷栄
  • 最優秀外国作品賞:チョコレート
第15回日刊スポーツ映画大賞
  • 作品賞:たそがれ清兵衛
  • 監督賞:山田洋次
  • 主演男優賞:真田広之
  • 主演女優賞:鈴木京香
  • 助演男優賞:香川照之
  • 助演女優賞:宮沢りえ
  • 新人賞:宮﨑あおい
  • 外国作品賞:息子の部屋
  • 石原裕次郎賞:陽はまた昇る
  • 石原裕次郎新人賞:長瀬智也

この年の主な出来事

平成14(2002)年
  • 小泉首相が北朝鮮訪問、拉致被害者5人帰国
  • 経団連と日経連が統合「日本経済団体連合会」発足
  • 住基ネットワークサービス開始
  • サッカーW杯日韓大会
  • 松井秀喜がヤンキース移籍を発表