
大島渚監督13年ぶりの新作「御法度」が4冠
第42回(2000年2月12日)@イイノホール(東京・内幸町)
作品賞、監督賞に加え、武田真治が助演男優賞、松田龍平が新人賞の大島渚監督「御法度」が4冠を達成した。
96年1月に製作発表を行った「御法度」だが、直後に大島監督が訪問先の英ロンドンで脳出血で倒れ、緊急入院。懸命のリハビリを続けてようやくクランクインにこぎつけたのは、3年後の99年4月だった。
「マックス、モン・アムール」以来13年ぶりの長編作品だっただけに、受賞の喜びもひとしお。イイノホールには鮮やかなピンクのスーツ姿で登場し、「ありがとうございます」と絶叫すると、「この作品は、私ひとりが作ったというよりも、みんなの力が集まって完成したもの。賞をもらえたことは、生涯最高の幸せであろうと思います」とあいさつした。
ステージには武田、松田に加えて、近藤勇役で出演した崔洋一監督、衣装デザインのワダエミさんら駆けつけ、大島監督の復活を祝った。
主演男優賞は第20回以来、22年ぶりになった高倉健が「鉄道員(ぽっぽや)」で受賞。授賞式は福岡での仕事のため欠席したが、受賞決定時のインタビューでは「(出演するまでには)結構、悩みました。本を読んで暗いと思った。定年で寂しく死んでいく男の話はやりたくなかった。自分はウンと若い役をやりたかった」など本音も披露。同作が出品された99年のモントリオール世界映画祭で主演男優賞を獲得したことについては、「感無量ということに尽きます。俳優をやってきてよかったと思う」。日本アカデミー賞では4度目となる最優秀主演男優賞も受賞。ブルーリボンでは68歳11か月での受賞で、第28回の千秋実を3か月上回る史上最年長主演男優になった。
第42回の受賞者・受賞作
- ■作品賞
- 「御法度」大島渚監督
- ■監督賞
- 大島渚「御法度」
- ■主演男優賞
- 高倉健「鉄道員(ぽっぽや)」
- ■主演女優賞
- 鈴木京香「39 刑法第三十九条」
- (「愛と平成の色男」以来10年ぶりに森田芳光監督作品に出演し)「再び監督の作品に出会えてうれしかった」
- ■助演男優賞
- 武田真治「御法度」
- 「クランクインまで役を作ったので、後は自分なりに壊すだけ。何かいたずらをしてやろう、という気持ちでいっぱいだった。それを許してくれた大島監督の度量は大きい」
- ■助演女優賞
- 富司純子「おもちゃ」「ドリームメーカー」
- 「選んでいただけるとは思っていませんでした。私にやらせたいという監督さんがいたら、どんな役にも取り組んでいきたいですね」
- ■新人賞
- 松田龍平「御法度」
- 「中3で女の子も知らないのに、ホモセクシュアルの役を演じるのはどうだろう、と思いました」
- ■外国映画賞
- 「ライフ・イズ・ビューティフル」ロベルト・ベニーニ監督
- 邦画ベスト10
- 大阪物語(市川準)
- 菊次郎の夏(北野武)
- 金融腐蝕列島 呪縛(原田眞人)
- 黒い家(森田芳光)
- コキーユ 貝殻(中原俊)
- 御法度(大島渚)
- 39 刑法第三十九条(森田芳光)
- 双生児(塚本晋也)
- ナビィの恋(中江裕司)
- 鉄道員(ぽっぽや)(降旗康男)
- M/OTHER(諏訪敦彦)
- 洋画ベスト10
- アイズ・ワイド・シャット(スタンリー・キューブリック)
- エリザベス(シェカール・カプール)
- 恋におちたシェイクスピア(ジョン・マッデン)
- 交渉人(F・ゲイリー・グレイ)
- シックス・センス(M・ナイト・シャマラン)
- シン・レッド・ライン(テレンス・マリック)
- ノッティングヒルの恋人(ロジャー・ミッシェル)
- ファイト・クラブ(デヴィッド・フィンチャー)
- マトリックス(アンディ・ウォシャウスキー、ラリー・ウォシャウスキー)
- ライフ・イズ・ビューティフル(ロベルト・ベニーニ)
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