
Shall we ストップ? ナインティナインが新人賞
第39回(1997年2月13日)@イイノホール(東京・内幸町)
この年の映画賞レースで作品賞部門を独走中だった「Shall we ダンス?」に、お笑いコンビ「ナインティナイン」が初主演した「岸和田少年愚連隊」(井筒和幸監督)がストップをかけた。井筒監督自身も「受賞は夢にも思わなかった」と驚く作品賞と新人賞の2部門を獲得。お笑いコンビがブルーリボンで賞を取るのは初めてだった。
テレビ、ラジオ合わせて7本のレギュラー番組を持っていただけに撮影スケジュールはタイトだったが、受賞時の共同インタビューは、やはりお笑いの連続。「2人とも撮影の直前まで映画はイヤや、イヤや言うてたんです」(岡村)、「でもな君、映画に出たら給料上げてやるって会社(吉本興業)に言われてOKしたんやないか」(矢部)とコントのようなやりとりでわかせた。
作品賞こそ「岸和田」にさらわれたが、主演男優賞はこの年の大本命「Shall we ダンス?」などで大活躍の役所広司が受賞。報知映画賞から日本アカデミー賞までこの年の主演男優賞を総なめ。日本アカデミー賞ではこれ以降、7年連続で優秀主演男優賞を獲得。名実ともに日本を代表する映画俳優の座を不動のものにした。
その一方で主演女優賞は初の該当者なし。ブルーリボン恒例となっている翌年の司会は助演女優賞の岸田今日子が務めることになった。
第39回の受賞者・受賞作
- ■作品賞
- 「岸和田少年愚連隊」井筒和幸監督
- 「プロデューサーと一緒に一生懸命シナリオ作ったのがよかったのかな」
- ■監督賞
- 北野武「キッズ・リターン」
- 「これで次の作品が撮れるようになったね。その前2作が興行的に成功したとは言えないから」
- ■主演男優賞
- 役所広司「Shall we ダンス?」「シャブ極道」「眠る男」
- 「いい作品と出会えたことでこんな素敵な賞がもらえました」
- ■主演女優賞
- 該当なし
- ■助演男優賞
- 渡哲也「わが心の銀河鉄道 宮沢賢治物語」
- (10年ぶりの映画出演での受賞に)「本当に感慨深い。映画っていいな、またやりたい、と心底思いました」
- ■助演女優賞
- 岸田今日子「学校の怪談2」「八つ墓村」
- 「今日子の名前のようにいつまでも今日を生きていく女優でありたいし、今を生きている若いファンに見てもらえる女優でいたい」
- ■新人賞
- ナインティナイン「岸和田少年愚連隊」
- ■外国映画賞
- 「ミッション・インポッシブル」ブライアン・デ・パルマ監督
- ■特別賞
- 故・渥美清(「男はつらいよ」シリーズでの功績に対して)
- 群馬県(地方自治体として初めて映画「眠る男」に全額出資)
- 邦画ベスト10
- 学校の怪談2(平山秀幸)
- ガメラ2 レギオン襲来(金子修介)
- 岸和田少年愚連隊(井筒和幸)
- キッズ・リターン(北野武)
- シャブ極道(細野辰興)
- Shall we ダンス?(周防正行)
- スワロウテイル(岩井俊二)
- トキワ荘の青春(市川準)
- 眠る男(小栗康平)
- (ハル)(森田芳光)
- 洋画ベスト10
- イル・ポスティーノ(マイケル・ラドフォード)
- インデペンデンス・デイ(ローランド・エメリッヒ)
- セブン(デヴィッド・フィンチャー)
- デッドマン・ウォーキング(ティム・ロビンス)
- 12モンキーズ(テリー・ギリアム)
- ヒート(マイケル・マン)
- ファーゴ(ジョエル・コーエン)
- ミッション・インポッシブル(ブライアン・デ・パルマ)
- ユージュアル・サスペクツ(ブライアン・シンガー)
- 誘惑のアフロディーテ(ウディ・アレン)
(50音順)